【痔だらけ糞闘記】手術当日|寺田病院入院|肛門狭窄・切れ痔・イボ痔

- 下痢ばかり出る
- 細い便しか出ない
- お尻が切れて痛い
こんな症状に悩んでいる乗務員さんはいませんか?
わたしは都内で勤務する鉄道員です。
駅員、車掌、運転士として10年以上働いてきた結果、痔で手術を受けることになってしまいました。
痔で悩む乗務員さんのために、わたしの経験談をお伝えします。
【入院2日目】浣腸〜手術
朝は6時起床
朝は6時起床です。
看護師さんが検温と今後の流れについて説明してくれました。
今日は9時頃から点滴、11時に浣腸をして昨夜食べたものをすべて出し、手術は15時以降です。
術後は寝たままで3時間安静にし、問題がなければ水分の摂取OKです。さらに3時間経過すれば起き上がることができます。
今日は食事を摂ることはできません。やはり昨夜食べておいて正解でした。
「食事を摂らないと低血糖でフラフラになってしまうので、手術後のためにポカリを買っておくと良いですよ」と看護師さんからアドバイスをもらいました。
水だけだと味気ないのでポカリが飲めるのはうれしい!すぐに自販機でポカリを2本買ってきました。
入院前にアメを買っておけば良かったな〜と思いました。
階段で体を動かし、日光を浴びよう
入院生活で体がなまってしまうので、階段歩行で体を動かしました。
昨日は6Fから1Fまでを1往復、今朝は2往復しました。

ラウンジからの景色はひたすら住宅街です。
扇大橋や舎人ライナーが見えれば少しはおもしろいのですが反対側なので見えません。

東京といえば…ありました!スカイツリーがギリギリ見えます。

それにしても点滴の針がわずらわしいですね。微妙に痛みがあったり違和感があります。点滴の針が外れた時の開放感をたのしみにしましょう。

朝は曇っていましたが日が出てきました。日光を浴びないとビタミンDが生成されないし、何より精神的に良くないのでラウンジで15分ほど光合成をしました。


羽田に着陸する航路になっているので飛行機もよく通ります。

点滴で抗生剤を投与
9時から抗生剤の点滴をします。明日の昼過ぎまでお友達になります。

ふと、みんなペンギンみたいにヨタヨタ歩いていることに気づきました。
足を引きずってカラダを左右に揺らしながらユラユラ…まるでゾンビペンギンです。
わたしも術後は同じようになるのでしょう。
浣腸をブチ込む
11時になると水分は控えて待望の浣腸タイムです。
わたしは切れ痔&イボ痔&肛門狭窄なので入れるのが苦痛でした。
上記のようなボトルでした。中身はグリセリンと水だと思います。
浣腸をするとすぐに下腹部が膨れてきて出したくなってきます。(看護師さんにぶっかけなくて良かった)
3分…せめて1分我慢して欲しいと言われましたがムリっ!
とりあえずトイレに行かせてもらいパンツを脱いだ状態でスタンバイOK。水便とオナラがドバーッ!と大噴射です。
浣腸をすると体調が悪くなる人が多いようです。わたしも寒気と若干のめまいがありました。
大量に服用するのもNGですが、大量にカラダから出ていくのもNGです。
トイレのコールを押して便を確認してもらい浣腸終了です。
自分の便を他人に見てもらうのもなかなか無い経験ですね。
腹減った…
1回の手術は30分くらいで、わたしは3番目になります。
お腹も減ってるし浣腸で疲れたので、しばらく横になりました。
15時になり胸の痛みが出ました。
胸骨、みぞおちあたりがキュー!っとなる痛みです。空腹で胃がどうにかなってるのかもしれません。
人生でこんなに食事制限をしたのは初めてです。
米が食いたい、油そばが食いたい、ミックスナッツをボリボリ食べたい、ねっとりのサツマイモが食べたい…
Apple Watchを見たら心拍数が90近くになっていました。低血糖によるアドレナリンの分泌が理由です。体は血糖値を上げようと頑張っているのです。


いざ出陣
15:30に待機室に向かいます。待機室で20分ほどテレビを見たら呼び出されました。
オペ室は足のセンサーで扉が開閉します。
銀と緑の室内に青の服を着た先生たち…緊張してきます…
横向きになり腰椎麻酔をします。すぐに下半身がジンワリ温かくなってきて感覚がなくなってきます。頑張ればつま先がすこし動きます。
「へ」の字の姿勢で手術台にうつ伏せになります。お尻をパッかーん!と拡げた状態にして強力なテープで固定されます。(きっと3M製)
手術中に肛門から下腹部を押されてるような感覚は何度かありましたが、痛みなどは一切ありません。いつ切ったのかも分かりません。
約20分と早いオペでした。麻酔時間を除いた手術時間は11分!早い!
術式は
「肛門狭窄形成手術/裂肛根治手術/LSIS×1+裂肛ドレナージ形成×2」
というものでした。
要約すると次のとおりです。
・慢性裂肛で硬くなった部位を2箇所切除
・イボ痔を切除
・肛門括約筋を切開して肛門を拡げた
先生は午前中外来で大忙し、午後も7人オペするとのことで本当に大変で尊い職業だなと思いました。集中力、体力、精神力が鉄人なのでしょう。
手術終了
術中も術後も意識はしっかりしています。頭を急に動かしたりすると、腰椎麻酔の影響で頭痛がするとのことなのでしばらくは安静にします。

術後2時間くらいしたら全身が発熱してきました。肛門もジンジン熱を感じます。
術後3時間まで長い…喉がかわいた…下半身の痺れが不快だ…こういうときは寝るに限ります。
術後3時間経過、ポカリに救われた
そうこうしているうちに3時間が経過して看護師さんに起こされました。
寝返りを打てた時の開放感はたまりません。
そしてポカリが美味しいのなんのって。
乾いた大地に水滴を落としたようなイメージです。水だけじゃなくてポカリを買っておいて本当によかった!教えてくれた看護師さんありがとう!

痛み止めの点滴も始まりました。さらに3時間経過して問題なければ起き上がることができます。
横寝姿勢で2Lの水を飲むのはたいへんです。500mLのポカリはいい仕事をします。
術後6時間経過
22時になり術後6時間が経過し、起き上がることができるようになりました。
1.5Lくらい水分を飲んだのですが、トイレに行ってもオシッコが出ません。腰椎麻酔の影響みたいですね。わたしの後に手術をした相部屋の方もしびんに排尿しようとしてましたが出なかったようです。
肛門がジンジンしてきたので消灯前に痛み止めの点滴をしてもらいました。

肛門は使いながら治す、特殊な部位
今の状態で排便なんかしたら傷口がブチギレそうです。絶食する理由がわかりました。
例えば肘の手術であれば手術後に肘を固定すれば良いのですが、肛門の手術は術直後から排便のために使わなくてはいけません。
1週間入院しながら面倒をみてもらえるのはありがたいことですね。日帰りで帰っていいよと言われたら「待ってくれよ!」と言いたくなります。
不思議と空腹はありません。今はとにかく寝ることですね。明日の朝ごはんが楽しみですが排便の不安もあります。
さて、どうにかしてオシッコを夜中に出しておきたい…じゃないと漏らす…
排尿失神であぶなかった
夜中1:30頃に目が覚めました。尿意はないのですがとりあえずトイレに向かいました。
出ない…あと少しで出そうなのに…小便器に立つこと5分以上…
やっと出ました。そして案の定めまいで倒れそうになりました。
実は学生の頃に全身麻酔手術をしたのですが、やはり術後に排尿したら倒れそうになってしまったのです。
これは血管迷走神経反射(排尿失神)という症状みたいです。我慢しすぎた尿を一気に排尿したことで膀胱が急に収縮したり&低血圧になったりで、脳への血流が不足することが原因です。座って排尿したほうが安全ですね。
しばらく安静にしてから自力でベッドまで戻りました。ナースコールを押すべきでした。
おやすみなさい。