【ドローン事故から学ぶ】平成27年度無人航空機に係る事故トラブル等の一覧(国土交通省)
- ドローンの事故を知りたい
- ドローンは墜落するの?
ドローンの事故やトラブルは国土交通省に報告されています。先輩たちが残してくれたメッセージをムダにしてはいけません。
- ドローンの事故・トラブルを紹介(国土交通省に報告のあったもの)
- 事例から学べることを考察
- ドローン初心者
- ドローンの怖さをまだ知らない
平成27年度(2015)無人航空機に係る事故トラブル等の一覧から紹介
ドローンの事故やインシデント(事故の一歩手前)を発生させたときは、国土交通省に報告しなくてはいけません。
平成27年度(2015)の報告件数はわずか12件です。
- 個人にドローンが普及していない
- 空撮、測量事業者がメイン
- 報告体制が整備されていない
この記事では報告書の中から、参考にするべき事例を紹介します。
※無人航空機には飛行機やヘリコプターも含まれます。ドローンと同じ無人航空機として参考にしてください。
資料:平成27年度 無人航空機に係る事故等の一覧(国土交通省に報告のあったもの)
No.3 機体トラブルで墜落、ソーラーパネルを損傷
マルチコプター、プロペラ含む直径約100cm、最大離陸重量約4kg
測量検証実験のため、無人航空機を飛行させていた際、機体が制御不能となり見失い、飛行場所付近の道路にて機体が発見された。本件事案により飛行場所に隣接するソーラーパネルを損傷させたと見られている。
※なお、操縦者の操縦経験は120時間以上。
【原因分析】
機体内部のデータ伝送ケーブルの不具合と思われる。
【是正措置】
当該ケーブルの飛行前点検及び定期的に交換を実施。敷地外飛行防止のため、機体へのリードの取り付け。
ドローンの性能も向上してないせいか、平成27年度(2015)の報告は機体トラブルが目立ちます。
ソーラーパネルの弁償はキツいですね…
No.5 ドクターヘリと急接近
ラジコン飛行機、翼幅約300cm
印旛沼付近でラジコン機とドクターヘリが接
近した。
【ラジコン機の飛行クラブからの報告】
ドクターヘリが付近を飛行したことを認識していたが、接近したという認識はなかった。高度150m未満で飛行させていた。
【ドクターヘリ運航者からの報告】
ラジコン機との目視距離は15~25mで、ラジコン機は、ドクターヘリの前方左側をほぼ垂直に降下し、通過していった。
※なお、操縦者の操縦経験は30年以上。
【ラジコン機クラブによる是正措置】
- クラブ会員全員に本事案の周知を実施する。
- 航空機が近づいてきた場合は飛行高度を30m以下に下げるよう徹底する。
- 補助者により周辺の航空機の監視を十分に行うことを徹底する。
ヘリコプターの羽にドローンが衝突したら墜落してもおかしくありません。
ヘリコプターが見えたらフライトを中止しましょう。
No.10 ヘリコプターと接近(約100〜200m)
ラジコン飛行機と思われる
【ヘリコプター運航者からの報告】
ヘリコプターの右斜め下方約100m~200mをラジコン機が通過した。
周辺でラジコン機を飛行させていた者の有無を調査したが、確認できていない。
ヘリコプターのパイロットからすると、約100m~200mの範囲にドローンなどが近づくのは異常事態なのかもしれません。
パイロットの視界にうつらないくらいの慎重さが必要かもしれません。
No.12 ヘリコプターと接近(約10m)
マルチコプターと思われる
【ヘリコプター運航者からの報告】
ヘリコプターの下方約10mをマルチコプターが通過した。
周辺でマルチコプターを飛行させていた者の有無を調査したが、確認できていない。
ヘリコプターの下方約10mは危険過ぎです。
でも…ドローンを遠隔地で飛ばしているときに、ヘリコプターの接近なんてわかるのでしょうか?
事故の原因
事故の直接的な原因 | 件数 |
---|---|
航空機(ヘリなど)との接近 | 4 |
機体トラブル | 3 |
操縦ミスによる接触 | 1 |
バッテリーの不具合 | 1 |
通信ロスト | 1 |
不明 | 1 |
その他 |
平成27年度(2015)で1番多い事故・トラブルの原因は、ヘリコプターとの接近です。
ドローンよりラジコン機の報告が多いですが、同じ無人航空機として参考にしましょう。
ヘリコプターが飛んでいたらフライトを中止しましょう!
まとめ
この記事では、平成27年度(2015)の報告書からドローンの事故やトラブルを紹介しました。
自損や物に衝突する事故を紹介しましたが、近年ではプロペラでケガをしたり、人に墜落するといった事故が増えています。
ドローンはおもちゃではなく航空機
すこしでもドローンの怖さが伝わればなによりです。
ありがとうございました!